【縁側じかん vol.4】改めて考える、「幸せ」について

まるで縁側でお茶をしながら雑談するように、出雲SPICE LAB.代表の山田健太郎がおしゃべりをする連載『縁側じかん』。ライターの塩冶恵子が聞き手となり、健ちゃんがそのとき一番話したいことを自由に話してもらいます。

今回語ったのは、「幸せ」について。健ちゃんは最近、「自分は幸せになるために生きているんだ」と改めて気づいたといいます。

幸せになるために生きる

「幸せ」っていうワードを出すと怪しい話に聞こえるかなとも思うんやけど、「幸せになるために生きている」って言語化できたのは、自分の中ではめちゃくちゃ大きかったんよね。

それでまずけいちゃんに聞いてみたいんやけど…「幸せになるために生きよう」みたいな感覚って、持ってる?

──あ~、そうだね…。数年前、心を病みかけたときに「自分の幸せが一番大事だ」って痛感したよ。そのときから、“自分を幸せにする”っていうことに対して腹をくくった感じがあるかな。

「腹をくくった」ってめちゃくちゃいいね!たしかに、ぼんやりと「幸せになりたいな~」と思って過ごすのと、本気で「自分を幸せにしよう」って思うのとでは大きく違うよね。

──うんうん。でも、どうして健ちゃんは改めて「幸せ」について考えるようになったの?

最近、このnoteのコンセプトについて話したり、コーチングを受けたりする中で、「なんで自分はこの事業をしているんやっけ」ってところに立ち返ったんよ。そしたらやっぱり、突き詰めれば「幸せになるため」やなって思って。

今までももちろん覚悟を持ってやってきたけど、「幸せになるためにやっていこう!」って言語化できたからこそ、僕も改めて腹をくくれた感じがする。


自分にとっての幸せ

──健ちゃんにとって、どういう状態が「幸せ」なんだろう?

まず土台としては、自分が自然体でいられて、人と本音で話せてるっていうのが大事やなと思ってて。人との関わり合いに無理がないというか、お互いに思いやりを持ち合う関係性の中に身を置いているのが「ニュートラルな状態」っていう感じ。

その上で、知らなかったことを知れたり、新しい発見があったりすると、僕はすごい幸せを感じるんやなってことが最近分かってきた。

──前に話してくれた「盲点の可視化」とか「ワクワク」が幸せにつながるんだね。

そうやね~。でも、何を幸せに感じるかって人によって全然違うと思うから、それぞれが「自分にとっての幸せ」を知るのって、めちゃくちゃ大事よね。

──うんうん。それと、もう一歩手前に「自分は自分なんだ」って受け入れる段階がある気がする。そこから「幸せへの道」が始まるというか。

というと?

──私は自分の性格が嫌で、“変えなきゃいけない”って長い間思ってたんだよね。でも、30年以上生きてみて「なるほど、自分の性格って変わんないんだ」って分かってきた(笑)そのままの自分を受け入れて初めて、「じゃあ、どんな風に生きられたら幸せだろう?」って考えられるんじゃないかな。

めちゃくちゃ分かるな~。僕も長い間、“誰か”になりたかったんよね。「あの人はこんなことが出来てかっこいいな」って、自分にないものばかり見て変わろうとしてたけど、やっぱりそれって上手くいかないよね。自分を置き去りにしちゃってるし、向いてないことをいくら頑張ったところで「あの人」には到底かなわんし。

──そうだよね。

でも、「僕は僕だ」っていう前提に立ったうえで、他の人が持ってる良さを取り入れてみる、みたいなことは出来るなと思ってて。自分をガラッと変えようとするんじゃなくて、自分という軸を持ったうえで幅を広げていくみたいな。その幅が広ければ広いほど、器の大きい人間になれるんちゃうかな。

「自分を変えたい」とはもう思わなくなったけど、幅の広い、おっきな人間になりたいっていうのは常々思ってるな~。


他人を変えることはできない

──自分が変わらないってことは、他人も変わらないってことだよね。

そうそう!他人を変えることなんてできないなって思う。

子どもとの関わりの中でも、自分の理想を押し付けそうになっちゃうこともあるけど、「あ、これは嫌なんだな」っていうのは見てると分かるしね。ぐっと我慢して待ってると、本人の意思で動いてくれて良い方向に進んでいく、みたいな感覚はすごいあるね。

「他人を変えることはできない」っていう前提に立っていた方が、人との関わりはいいものになると思う。

──うんうん。他人を変えようだなんて、おこがましいなって思うようになってきた。

本当にそう。そういう観点を持ってると、他人が自分を変えようとしてきてるっていうことにも気づいたりするよね(笑)

──分かる(笑)

もちろん自分のためを思って言ってくれることも多々あるけど、それを全部受け取らなきゃいけないわけでもないしね。あくまで自分という軸を持った上で、取り入れるところと断るところを判断していくというか。たとえ断ったとしても、相手の思いを大切にしてコミュニケーションを取っていれば、いい関係が築けると思う。

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「幸せ」というキーワードから、自分や他人との関わり方について派生していった今回の縁側じかん。

「幸せ」というのはありふれた言葉のようでいて、語り始めると縦にも横にも果てしなく広がっていく、とても奥深いものだなと感じました。

次回は、この会話の続きをお届けする予定です。どうぞお楽しみに!

取材・文 塩冶恵子

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